介護における午睡について(1312)

昨日の「ヒヤリハット」で書いたA子さんの昼間の睡眠について、介護の超ベテランで、介護労働問題に積極的に取り組んでいる郷里の大先輩N井さんに訊いてみた。

<さて質問です。昨日93歳のおばあさんをお風呂に入れた後、眠い🥱🥱💤💤というので、ベッドで寝させたら良く眠って、途中おやつで起きたものの15分足らずで、また「眠い」というので寝かせたところ夕食まで眠ったままでした。ところが夜勤で来たベテランの女性から、この人は入居者のことをよく考えている、とても良い人なんですが、叱られてしまいました。理由は、「そんなに寝せては、夜中に眠らなくなって何度も呼ばれるのよ」と。私的には、夜勤の仕事はそのためにあるので、入居者を主体に考えれば、このおばあさんに限らず、何時に眠ろうが、それに合わせるのが介護者なのでは⁉️と夜勤経験がないのでついつい思ってしまうのですが。つまり自分の労働負担が増えるのが嫌だから、無理にでも車椅子に乗せて、そこでウトウトさせるようにというのは、おかしいのでは⁉️との疑問があります。教えて下さい>
 
<郷里が誇る才媛は、 大企業にも勤めず、官僚にもならず、学者の道も歩まず、介護の現場にいる>

N井さんからの返事はすぐ届いた。

<さて質問の件ですが、お風呂の後の午睡、おばあちゃんには至福の時だったでしょう。☺️そんな、眠いときには寝るという当たり前のことさえ奪う介護はおかしい!確かに昼夜逆転して、昼眠って夜眠らず、ひっきりなしにトイレに呼ばれるという夜勤泣かせの人もいます。こちらもつい「また?さっき行ったばかりでしょ!」となじる口調になって自己嫌悪にかられてしまうことがよくありました。私だって眠れないときはしょっちゅうトイレに行きたくなる。それが夜勤と受け入れるしかない。もちろんそれは本人もきついことだから、何とか是正できるように、生活のリズムをとりもどせるように工夫したい。でもだからといって至福の時を非難したり、睡眠剤を処方したりするのはおかしい。利用者のためではなく介護者のための介護方針。でもそれが現実です。
私は一人夜勤という過酷な労働の余裕のなさが大きな原因と思い、2年がかりで二人夜勤を要求し、労基署にも訴え、勝ち取りました。でもたいへんだったのは経営者よりも同僚の反発でした。介護者の怒りが経営者にではなく利用者に向かうという労働運動の後退が生み出した現実にもぶちあたりました。そんな介護の実態をぜひ明らかにしたいです>

<我が家から見た八坂川 キスやチヌやカワハギ、サヨリがよく釣れた>

施設に入れることの危うさなどは、『週刊現代』がよく取り上げてきたが、家族は施設に預ければ安心してしまうのだろう。しかし入れられた親や兄弟姉妹は果たしてどういう状況にあるのかを考えたり、実際に調べたり、頻繁に接触したりすることが、家族がなすべき重要なことだと最近気づくようになった。「優しい介護人」が増えれば、この問題は解決するはずだとも。そのためには絶望的な賃金体系、過重労働、慢性的労働力不足を解決しなければ、延々と続くことは間違いない。

夜勤労働者は、1箇所だけでなく他でも働いているケースが少なくない。それは安い賃金をカバーするためには、働き場所を増やすしかないからだ。そのためには夜勤で身体を酷使してしまうと、次の仕事に確実に響く。もし倍の収入があれば、1箇所に集中できるし、利用者ファーストの勤務を遂行できるはずだ。

2025年を前に厚労省も政治家も本気で介護現場の改善に取り組まなければ、遅かれ早かれ社会問題として必ず危うい、見逃されている事例が続出するようになるはずだ。現状を見るにつけ現実と理想の間で悩む介護人は、少なくないはずだ。新参者の私ですら思うことなのだから。

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