滝本四日目 / 554

    昨日から山でもすっかり春めいて暖かさを体感できるようになった。気温は17度。いつもの様に自家製野菜を中心に、魚久のさわらの味噌漬けで2 杯。少し控えないと食べ過ぎだ。のんびり朝ごはんを済ますと裏山へ。サクサクドンドン歩く䂓矩子さんの後をデレデレヘロヘロの私がついていく。まずは村でみんなが交代で掃除をし、大事にしている神様を参りに行く。綺麗に掃き清められていて村の人たちの思いが伝わって来る。こうした日々の風習が日本では次第に風化している。滝本でも10年余り前に一つの祭りが消滅したそうだ。20数世帯中、ほとんどが65歳どころか70歳以上の超限界集落の様だ。

谷川の水で喉を潤し、さらに山に登る。䂓矩子さんは、雑木を見るとノコで切り落とす。私は、アヘアヘ言って役に立たない。1時間も歩き回ると汗が滴り落ちる。Tシャツがぐっしょり濡れて、気分爽快。また谷川の水をゴクゴク飲む。「この上に山に作ったうちの井戸があるの」と言うからには、まだ登るつもりらしい。ヒエ〜。でも師匠が行く所どこまでも。昼になって山を降りる時が要注意だ。兼好法師も「高名の木登りと言いしおのこ」で注意を喚起しているように、優しそうだが難しい。また谷川の水を飲む。美味い。Y中家の屋根が見えてきてやれやれ。

昼ごはんは、秋田屋へ。お造り、丹波鶏焼の柚子ごしょう付け、天ぷら等々予想を超えて美味い。TビーエスのT(田信ニ)ちゃんから電話が入る。「姫岡玲二の友人のK大教授だったM棟さんって知ってる?」に始まって、「早く会社を辞めて一緒に農業しようよ」と自由人の愉しみを説く。なかなか満足のいく昼ごはんだった。夜も来て見たいが、それだと昔の生活と一緒になってしまうな。

䂓矩子さんの提案で卑弥呼の墓を見に行く。ホー前方後円墳だ。帚木蓬生さんの日御子を読んでいるからついつい九州をイメージしてしまいがちだが、大和朝廷の成立と関連付ければ、三輪山を控えたこの地は、説得力があると私のような素人はすぐ影響される。この後池利のそうめんの前を通って明日香村へ。村長が甥という。ヘェ〜。ゆ
途中万葉文化館に立ち寄り、万葉集の時代にタイムスリップ。午後5時の勤務時間が終わるまで、実家によるも誰もいなかった。途中、「栢森の綱掛け神事」という陽と陰の結び目がある綱が川に貼られているのをめにする。途中には「マラ石」があったり、古代の出産祈願の風習が甦る。午後5時を過ぎたので村長室へ顔を出す。M川裕一村長は気さくな、実年齢より10歳以上若く見える。明日香村をさらに売り出す施策を練りに練っている話が面白かった。帰りが遅くなったので、夜でも開いている店は少ないらしく、回転寿しを食べた。

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