42歳の時に糖尿病と言われて4半世紀近くにもなる。食事療法を思いながらもご存じの通り、食べること、飲むことに際限が無い。既に紹介したと思うが、五反田にある内科糖尿病クリニックのI藤静夫先生に「命預けます」と藤圭子さんの歌のように頼っているので、もらった薬と月1回の定期診断で、元気に過ごしている。それにご贔屓のガッキーこと新垣結衣ちゃんの十六茶Wも毎日に飲むようになった。もちろん十六茶も飲むけれど、これも飲むといった感じ。自動販売機ではもっぱら細いサイズの十六茶を多く見かけるようになった。プールにはいつもこちらを持参。
愛車・赤ベコ号のバッグにも十六茶(スリムバージョン)
連休が終わったので月曜日からプールを再開。毎日が「プライベート・レーン」のようで、独占遊泳できている。これは偏に研究の成果で、どの時間帯が多いのか、時間をずらして調査した結果、火曜日を除いては14時〜17時まで、特に15時〜16時半ぐらいが空いている。火曜日は午後12時半から16時くらいまでは、見事に開放レーンだ。というのも一週間に1回だけ、一般の利用者が自由に泳げる時間を大幅に設けている。でも知る人ぞ知るで、15時過ぎると少しずつ増えてくるところが凄いね。いずれにしても、帰るときは爽快な気分だ。
館内撮影禁止のため外から
健康法の3つ目は、鍼にある。毎週2回鍼灸専門のM本治療所に通ってきたが、今週からは週1回に減らした。というのも身体も精神も順調に回復しつつあるからだ。経験した人なら分かるはずだが、定年退職後は何となくベたぁ〜としたアンニュイな気分が、何事にも伝播して、何をやるにもシャキッとした感じになれなかった。それが鍼を打つようになってから次第にやる気が漲ってきたように感じる。中国の伝統医術が、日本に伝わってから1500年近くも脈々と受け継がれてきた実績に裏付けられていると固く信じている。
どのように施術するのか?見たことがないので想像の世界だが、順序として、カーテンで仕切られた2畳ほどの空間にあるベッドに、パンツ一枚になり俯せに寝る。「用意できました」とこちらから声をかけると、助手が入ってきて左右の腕にタオルを巻き付ける。さらに足下に毛布を丸めたようなクッション棒を差し込んでブランケットをかけ、先生が来るのを待つ。患者は年配者が多いが、たまに若い人の声がするときは、自分と同じ様な格好をしているのかな?と思う。そりゃそうだよね。
映像がないのGoogle「鍼」の画像から引用
助手をしているS石さんは、忽那汐里さん似の20代で、いまも修行中だそうだ。「女性の鍼灸師って珍しいですね」と訊くと、「いえ、意外と多いんですよ」と甘い声で応えてくれる。M先生のように鍼灸治療が出来るには、「鍼師」や「灸師」の免許が必要で、学校教育法の規定で、大学に入学することができる者で、文部科学大臣または厚生労働大臣が認定した養成所で3年以上学ぶ。そこで解剖学・生理学・病理学・衛生学などの必要な知識と技能を習得し、厚労大臣が行う国家試験に合格して初めて免許を受けることが出来るらしい。
M本弘巳先生は、この業界ではかなり有名な方らしく、T波大学で長年教えてきたうえ、今も都内の専門学校で週1〜2回教えているらしい。というのは、一週間の治療時間で、水曜日のところには、午前中は「講義のため休診」と治療所内に貼り紙があり、「土曜日も午後から学校です」と電話で話しているのが聞こえてきたことがある。「先生! 準備できました」とS流さんに促されてM本先生登場。大きな声で「おはようございます。寒くありませんか」がいつも第一声である。
施術は、まず首から背中、腰、つま先まで触診して、「ここが張ってますね、重い物を持ちましたか?」「何か激しい運動をしましたか?」と訊ねてくる。触診だけで、痛いところをズバッと押し当てるのが凄い。そのうえで、そこに何かペンのような物でマークをつけている感じがする。それが終わると鍼を刺していくのだが、恐らく管鍼と呼ばれる、細い鍼を管に入れて、管の先に出た鍼の頭・鍼柄(しんぺい)を指でたたいて刺し入れる手法かと思われる。これは江戸時代徳川家光の頃から伝わる手法だという。
先生は、鍼を打つときも「ここは左足の下の方に来ます」と説明してくれる。すると確かに腰に鍼を打っているのに、足の前方がビリビリくるから不思議だ。「ここは嫌なところですよ」というと、必ずビリビリ度が強くて思わず「おっ!」とうめき声を出してしまうことも度々である。全部の鍼を打ち終えると、先生は別のベッドに移動し、しばらくすると今度は30代の男性のお弟子さんが、整鍼という文字を当てるのだろうか、「それではこれからセイシンを行います」といって鍼を軽く押してくれるのだが、これが何となく整えているような感じがする。
それが終わってしばらくすると、「抜鍼」(バッシンと聞こえるので、この字を当てるのか?)。つまり刺さった鍼を抜いてくれるわけだ。さらに今度は仰向けになり同様の治療が繰り返される。以上私の三位一体健康法である。あとはストレスをためないために、家人と言い争いにならないよう何でも「ハイ、ハイ」と小言は、馬耳東風に聞き流すのも好いようだ。