介護ワーク超入門(1165)

介護の仕事に就いたのは、7月28日が生まれて初めてだった。この歳(68歳)だから、インターネットで探した介護の紹介会社では、一番最初に電話で話をしたところが、結局仕事先を探してくれた。他も6箇所ほど連絡がきたが、年齢を聞いた途端「あぁわかりました。どこかいい所がありましたら、こちらから連絡差し上げます」と言ってくれたものの「こりゃ無理だという反応だな」と3箇所目くらいから分かるようになった。

  <インターネットの介護の案内から>

感謝しているのは、同様の紹介会社のM田さんという女性の対応だった。彼女は電話口で、まず次のことを教えてくれた。実にテキパキとした頭の良い人だとわかった。彼女によると

介護には大きく3つの資格がある。⑴ 介護福祉士(国家資格):専門学校で学ぶ  (2) 介護福祉士実務者研修:三年以上の経験  (3) 介護職員初任者研修:ホームヘルパー2級と言われた第1歩(勉強より実務、スクーリングが週1〜2回5ヶ月で5〜10万円 実務をスタートさせ、その傍らしっかり勉強をする) これ以外は、無資格でスタートする人も多いから「小俣さんの場合はこれですね」と的をはずさない。

さらに彼女が話を続ける。「介護施設には大きく2通りあって、⑴ は通所:通いのデーサービス ゲームや入浴を楽しむ 

もう一つは、入所:365日入所して生活している。<ⅰ> 特別養護老人ホーム(特養)、介護度3以上、身体介護度が高い、トイレを始め生活サポート全般、余生を愉しむ過ごし方(飲酒、喫煙)at home「〇〇さん、ちゃん、ニックネーム」 <ⅱ> 介護老人保健施設(老健):病院に入って病気が治っても、高齢者は筋力が一旦落ちるとなかなか元に戻りにくいため、在宅への復帰を目指し、リハビリなど機能回復を行う 自分のことは自分でやることが多くなる 病院と自宅の橋渡しのため1日のスケジュールはリハビリに時間を割く → 学べる部分が多い<ⅲ>有料老人ホーム:高級感 お客様扱い 新聞の折り方一つでもうるさい人がいる 接客の得意な人には向いている「〇〇様」と呼ぶケースも多い。入居者側からのチェックが細かい<ⅳ> グループホーム:認知症の人が多い 特養や有料老人ホームは50人から100人規模だが、グループホームは20人前後 2階建ての家だったりする 住宅地にあるケースが多い 

<ⅰ>〜<ⅲ>は、食堂で食事をするが、GHは職員が一緒に作ったり、洗濯物をたたんだりする これ以上認知症が進まない程度の人 介護度は低い ふらりと外に出ていく恐れがあるので、この点を注視

 勤務時間は、⑴ 早番 7:00 〜9時間 (2) 日勤 8:00 〜17時 (3) 遅番 ①10:00〜 23:00 ② 13:00〜 (4) 夜勤A 17:00〜 夜勤B 22:00〜7:00 というのが基本パターンで、夜勤は宿泊して介護するもので、仮眠時間は2時間ある

            <インターネットの介護職の案内から>

ここまで聞くと、「ほー奥が深いなぁ。はたして俺に出来るだろうか?」と不安にもなるし、「やってみたいな」とモチベーションも上がる。「この人(M田さん)の会社の紹介なら安心だな」と思わせたが、「今度の土曜日の12時までには連絡しますから」と言って電話を切ったが、結局連絡は来なかった。こちらから電話をするとすっかり忘れていたようで、それも致し方ないと判断した。しかしM田女史の話は、何も知らない私には、ずーと参考になった。  中には横浜駅近くにある紹介会社に、「来てください」と言われてノコノコ出かけ面接を受けたが、やはり年齢がネックなのかその後「連絡します」とは言ってくれたものの梨の礫だった。記者を何十年もやっていれば、「アタリ」かどうかは相手の反応ですぐ分かる。

すっかり忘れて諦め掛けていたところに、「T介護」のT野さんから電話が入った。「もし良かったら、直接老人ホームに行って話を聞いてみませんか」という誘いだった。私は、M田さんが勧めてくれた「グループホーム」向きではないかと思っていたが、とにかく「介護とは何か」を実見(実際に見て)してみたかったので、即座に応じることにした。それが7月の中旬のことだった。

           <インターネットの介護の案内から>

訪れた老人ホームは、中クラス程度の綺麗なマンションのような立派な建物で、正面から入ったのはこの日が最初で最後だった。応対に出た施設長は、とても明るく、フレンドリーな人柄であることがすぐに察せられた。「こういう人当たりのいいタイプが、介護職には向いているんだろうな」と思わせるオーラがあった。その場で7月28日から週3回日勤として働くことが決まった。私は「T介護」の、それも生まれて初めて「契約社員」という肩書をもらった。

私が変わった性格、好奇心が人一倍強い人間なのを家人は熟知していたので、「倒れてそのままそこに入居して、介護される側に回らないでね」と笑っていた。確かに。

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