6月4日、緊急に東京から電話があったようだが、農作業中だったので気づかず1時間半も遅れて返事をしてしまった。とは言え、携帯が「圏外」を表示、如何ともしがたい間抜けな対応になってしまい、プンプン。何と滝本地区で携帯電話が繋がるのはSoftBankとdocomoで、auは悲惨なものだ。そこで地元の人たちは、auからかつては繋がらない代表のように言われていたSoftBankに乗り換えたり、docomoにしていたりと当然の対応。電話が通じなくて、気が楽だと思っていたが、いざというときは致命的だ。私は昼ご飯に戻った際、たまたまauが繋がることがあるという橋の上でチェックしてみて、着信に気がついたが、会話が出来ない。仕方がないのでF村さんのSoftBank携帯を借りて連絡したが、後の祭り。電話1本で長きにわたって培ってきた信頼を失うのは、無念きわまりない。他社が出来てauが出来ないというのは怠慢だと言うしかない。来たる時期に変更を考えている。(auのCMに、ガッキー(新垣結衣ちゃん)や吉高ちゃん、綾瀬はるかちゃんは出てないよね?)
苗を植える元娘たち(左からきくこさん、次女、F村さん、崇史さんの妻ひろ子さん)
▼というようなトラブルがあったが、腹は減る。しかも労働をした後はなおさらだ。農作業中に䂓矩子さんが車を飛ばして天理のイオンまで行って、大量の弁当を買ってきた。私はスーパーの弁当は棒鯖寿司ぐらいしか食べたことがないので、どうかな?と思いつつも、新参者で弟子の身分なので皆が取り終えた残りのコロッケ・エビフライ・ハンバーグ弁当を頂戴した。昨日、今日と身体を動かしているせいか、何を食べても美味い。弁当もペロリと食べて、十六茶をゴクリ。ガッキー!! おじさんは滝本でも、飲んでるよ〜。
▼昼食後は、午後2時から田んぼの水の流れを調整する作業を行った。これは水路から一度に大量の水が流れ込まないように、プラスチック製の波形板を細く切ったモノで堰き止めるものだ。田んぼと水路の間に数十センチごとに棒を立てながら、衝立のように波形板を差し込んでいく。䂓矩子さんの指示がバンバン飛ぶ。これが上手くいかないと稲が育たないのだそうだ。作業の合間にも、角地や隙間に苗を手で植えていく。私の長靴は雨降り用なので、田んぼに入るとずぶずぶずぶと埋まってしまい、らちが明かない。仕方がないので、前日もこの日の午前中も裸足で田んぼに入った。脊柱管狭窄症の痛みも忘れて、何カ所か隙間に植えていった。生まれて初めての田植えだ、嬉しい!! 秋の収穫時に分かるように写真におさめた。
▼関西に来て阪神の悪口を言ったら、友情が決裂する。午後の作業を終えて5時過ぎに戻ったら阪神—日本ハム戦が佳境で、何も考えずに 「日ハム ガンバレ!! 阪神なんて目じゃない」と応援した途端、ヒヤリと周囲の冷たい視線を感じた。山口組の本拠地で、住吉会を褒め称えるようなもんだ。幸か不幸か皆が帰った後、阪神が勝ったからあの失言はチャラだな。
▼残された䂓矩子さんと私は、飯を食べる気力もなく、先に風呂を使って、そのまま6畳間の私の、いえいえ䂓矩子の家の借りている部屋へ。メモ書きを済ますと、小一時間ほど眠り込んだようだ。䂓矩子さんの姿が見えないのは、奥の自室でくつろいでいるのだろう。私はテーブルに置いてあった昼の弁当の手つかずの残りを食べて、䂓矩子さんの畑に出来たグレープフルーツを1個頂戴した。ジューシーでサッパリした甘さが口の中に広がった。本当に疲れた、カンカン照りの日差しを一日浴びているだけでも、私はクラクラくる。