神楽坂『龍朋』で昼酒(1261)

都心に出るのは9日に東京地裁に行って以来、今月は2回目。取材の打ち合わせ場所は神保町の『さぼうる1』。毎度のことながら10分前に到着したものの、開店が11時なので少し待っていると、相手も来たので一緒に中二階に。家人以外の人物と対面で話をするのは、先週の郷里の先輩N井はるみちゃん、それに『ビアライゼ』のY田さんと光平さんは、一言二言挨拶のことばを交わした程度だった。それほど人に会わないのだ。早々に本題が済んだので、後はいろいろな話題に終始する。時計を見ると1時間経ったので終了。店の前で別れた。

先月会社の住所変更を登記したので、最新版を取りに法務局へ。今は本当に早い。コンピュータの前で3〜4分順番待ちした程度で、登録カードを機械に入れてインプットすると、あとは印紙を買って窓口に出すだけ。こちらも待ち時間5分ほどで入手できた。便利な世の中になったものだ。

社会部で警視庁捜査2・4課を担当していた時代、どれほど仕切り(記者クラブ用語で、キャップの下に各担当別にいるチームリーダーのこと)のT樫豊さん、I部成夫さんに法務局通いをさせられたことか。事件関係の会社や不動産登記ばかりで、当時は全て手書きだったのだから半日仕事だった。最初はやり方が分からず、当時池袋西口にあったS本不動産鑑定士事務所に「NHKの記者ですが、実は・・・」と飛び込みで入って取り方や解読の仕方などいろいろ教えてもらった。鹿児島時代はどうしていたのだろう。1期後輩のY田哲ちゃんが取ってくれていたんだな、きっと。40年余り経ってみて、哲ちゃんには世話になった。司法クラブにいた時、「一緒にやろう」と声をかけたけれど断られたのは、私が人使いが荒かったからなのかなぁ。そんなにもなかった気がするけど、今更振り返ってもしょうがないが。

これで仕事は終了。正午を回ってしまったのでお腹が空いた。あぁこのセリフ、「孤独のグルメ」の井之頭五郎さんみたい。九段下なので神楽坂に出て、中華料理の『龍朋』で、麻婆豆腐、回鍋肉で一杯やって、〆はチャーハンにしようと思いついた。去年、BSフジの「日本一ふつうで美味しい植野食堂」を見ていたら、ここが紹介されていた。『龍朋』は、郷里杵築で小学校、いや幼稚園児の頃からうちに遊びに来ていた竹馬の友で、新潮社のフォーカスの記者だった故・倉友俊介に何度か連れてきてもらった。テレビで紹介されるほど有名な店だったとは、あの番組を見るまでついぞ知らなかった。

以前、末娘に「学校に行ったついでに寄ってみたら」とここを勧めたことがあるので、電話してみると寮にいるという。それならと誘うと「行く、行く」と2つ返事。「行列ができる店だから並んで待っているよ」と言ったものの、ほとんど待たずに入れてしまった。

まず「一番搾り」を注文。あとはメンマ、胡瓜のクリームチーズ和えをつまみに。それほど待たなくても娘も来るだろうと思っていたが、寮から中野駅までが、歩くと結構時間がかかる上、昼間は地下鉄の間隔が長いとかで、電話をしてから実に45分経ってやってきた。

その間、待ちきれずに麻婆豆腐、回鍋肉、菊姫の純米を一杯。彼女は座るやいなや大吟醸。合わせてチャーハンと味噌ラーメンを頼んだので、少し分けてもらう。ここは分量が多いので、食いごたえがある、それ以上に私が以前のように大食漢でなくなったのだ。

「おいしい、今度寮の友達と来よう」と嬉しそうに食べる。「1年間全く対面授業がなかった」とぼやくのを聞いて、気の毒の一語。先日も民放の報道番組で、1年間全く授業がない学生の話をやっていて、娘のことを思い浮かべながら見入ってしまった。

結局1時間以上もいたが、飲んだり食ったりしたので嫌な顔もされなかった。チャーハンが一番人気だが、回鍋肉も肉が抜群に美味い。麻婆豆腐の後からくる辛味がまたいい。「テレビの『植野食堂』で紹介されたのは、チャーハン?」と思い込んでいたら、お店の人が「あれっ何だっけ」と奥の厨房に訊くと「回鍋肉よ」と。「あーそうそう」と私もいい加減なもんだ。

私は隣の早稲田で降りて、穴八幡前からバスで高田馬場2丁目へ。西早稲田まで歩いて、副都心線・東横線1本で帰った。綱島まで爆睡。7312歩。意外と歩けなかった。

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