立ち食いそば探訪記【206】<めん庵 都営三田線御成門> (1634)

▪️めん庵  浜松町店 (午前7時30分〜午後7時、日曜、祝日 休業)

▪️都営三田線御成門駅徒歩8分

▪️きつねそば(450円)、なす🍆天(100円)、玉ねぎ🧅天(100円)、白髪ネギ(120円)=770円

▪️2022年9月16日午前11時半前

『めん庵』は、午前7時半始まりの午後1時閉店とGoogleの店舗紹介に書かれてあったので(コレは間違い。閉店は午後7時)、今日の予定の中で、とにかく最優先にした。愛宕警察署先をしばらく歩いて角を右に曲がると、「これぞ立ち食いそば❗️」の店構えが目に飛び込んできた。ちょっとワクワク。

注文したのは、温かい「きつねそば」に、「なす🍆天」「玉ねぎ🧅天」。その直後に「白髪ネギ」があるのを発見❣️これもトッピングした。上京した52年前は、立ち食いといえば、「きつねそば」専門だったことを思い出し本卦還りしたばかりだ😅😰🥵。甘辛く煮付けた「きつね」、コレだ👍👍👍立ち食いそばの「きつね」は、こうでなくっちゃ❣️💕👍。「白髪ネギ」も東京に来て知ったが、こんなに大量にそばに盛り付けるのを見たのは初めてだった。まるで1970年代にタイムスリップした感じで、「いいなぁ〜好いなぁ〜」を繰り返しながら戴いた。

店は閉店時間が午後7時、日曜祭日が休みだそうで、Googleを見せると、穏やかな表情をしていた女将さんが、「あら、そんなぁ〜。一番忙しい時間に閉める店がどこにあるのかしら」😠😠😡と、ちょっと呆れていた。そりゃそうだ👍👍 (Googleに閉店時間変更申請した) 。タネものは現金払いなので、小銭があると便利だ。

以前の勤め先が愛宕山の考査室と放送文化研究所だったので、神谷町から虎ノ門、新橋一帯の立ち食いそば店は、かなり食べ歩いたつもりだったが、まだまだ未踏店はあるもので、こちら愛宕警察署周辺も死角だった。

愛宕警察署は、私がNHKに入って研修所時代に、初めて自分の書いた原稿が首都圏で放送された思い出深い場所だ。新人記者は、5月に入るとそれぞれ先輩記者のいる方面に1日見習いにいかされる。まぁ先輩の日常をそばで見ていて夕方のニュースが終われば、そのまま引き上げていいというのが習わしだった。私は第一方面、丸の内警察署に配属された。その時の記者はM島弘人さんだった。午後になって記者クラブに「愛宕警察署管内で、フクロウを捕獲しました。午後3時すぎに集合いただければ、そこから代々木公園に放しに行きます」と広報があった。

そんな話、どこの社も関心がなくてそれで終わりの様相だった。私は何でも珍しかったので、M島さんに「あれは記事にしないのですか?」と訊いたら、「捕まえたところの映像があるわけじゃないしね」と腰が重かった。「そうですか・・・」とちょっとがっかりしていると「小俣君、行くかね、僕もこのところ出稿していないからヒマだねでも書くかな」と言ってソファから立ち上がって、国際ハイヤーに「1台回して下さい」と、同時に映像取材部にカメラマンを要請する電話をかけた。

              <新しくなった愛宕警察署>

我々は愛宕警察署に行って、私が次長だったか副署長かに取材をした。そこへカメラマンが来て大きなカゴに入ったフクロウを撮影、警察の人たちと一緒に代々木公園へ出かけた。私が書いた記事は、夕方6時40分のニュースには放送されず、がっかりしていると宮島さんが、中のデスクに、「フクロウは出ないんですかね」と問い合わせてくれた。「ボーダラみたいだね」と苦笑いしていたが、元々無口な人なので黙ってその後もテレビを見ていた。

夜8時50分の関東ローカルニュースが始まった。M島さんは、テレビの前に移動してずっと黙って見ていたが、「東京のど真ん中、港区赤坂でフクロウが」と始まった所で、「小俣君、出たよ、出たよ」と自分のことのように喜んでくれた。するとそばにいた産経新聞の記者が、「知らなかった、小俣記者に特ダネを抜かれたなぁ」と笑って、一緒に喜んでくれた。

「今日はどうもありがとうございました」とクラブのみんなに頭を下げて帰ろうとすると、M島さんが、「ちょっと行こうか」と銀座のバーに連れて行ってくれた。その席で「このところの自分は、ちょっとスランプで・・・」というようなことをボソボソと話した後、「小俣君と今日会えてよかったよ、記者になったばかりのころを思い出したよ」とニコニコしていた。帰りに、「ハイヤーを使っていいから」と研修所のある砧まで車で帰してくれた。

         <このビルの16階に放送文化研究所が入っている>

時は流れて、2008年、自分から希望して愛宕山の放送文化研究所へ異動した。この時はもう記者をやめて、博士号がとれたらNHKも辞めて大学教授になろうと密かに心に決めていた。私のNHK人生は、愛宕に始まり愛宕で終わった。記者時代、辛いことや嫌なことがあると、この「フクロウ」とM島弘人さんを思い出したものだ。すっかりご無沙汰している。

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