最後の駒沢陸上競技場 1086

チビテビちゃんが陸上競技を始めたのは、小学5年生のときだから今年で8年間、本格的は中学からの6年間だが、毎日毎日雨の日も風の日も日照りの夏も雪の中でも全く休むことなく走り続けた。

先々々週は恒例の菅平合宿、先々週は、福島県の檜原湖に初めて参加させてもらえて、全国の生徒たちに混じって練習できたと喜んでいた。しかも4泊5日で150キロを走り、最終日は午前3時スタートで30キロを走ったという。途中脱落者もいたらしいが、完走できたことが色んな意味で自信になっていた。

それだけに、”努力の人”であることは大いに認めるが、いかんせん陸上競技は努力だけではどうにもならない。やはり「天賦の才」の存在を認めざるを得ない。どんなに頑張っても、それぞれの持てる力には限界があることを、少なくともこの6年間何度も思い知らされたはずだ。しかしこのことを口にするのは残酷すぎるし、おそらく本人が一番感じていたことだと推察している。

最後の公式な陸上競技大会が、今日22日から駒沢競技場で始まった。これから3日間ここに通うことになる。初日は1500メートルだった。午後4時5分の出走は、15分遅れて始まった。1000メートル辺りまでは中位につけて、最後の300メートルで一気に追い上げて逃げ切るのが、彼女の好調な時の走法だ。

スタートから中位をキープ。「いいぞ、その調子、行ける行ける」と大きな声援を飛ばす。順調に追い上げて、3位とは2〜3メートルほどまでに迫った。これで一気に抜けば勝負ありだ。と興奮したのもつかのま、後ろから来た2人にあっというまに追い越されてしまった。私も前の選手ばかり見ていて、気づいたらアッアッ🤭🤭🤭の連続だった。

午後4時半を過ぎて陽が落ちて行く。西の空を見ながら、落日とは、陽が落ちて行くことなのだと当たり前のことが、すごく納得がいった。バスを待ちながら、人間には努力だけでは克服できない世界があることを娘はこの8年を通してしっかり身につけたはずだと自分にも言い聞かせた。

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