麺食い(1116)

梅雨に入ったら、ますます外出が嫌になる。木曜日と土曜日は仕事で外出するが、それ以外は自宅周辺を”徘徊老人”する程度で、ほとんど書斎、トイレ、洗面所、浴室それに食事の時のリビングで済んでしまう。本を読むのはベッド、テレビを見るのもベッド、Netflixなどネットテレビは、末娘と交換した大型のMacBookに変わったからこれもベッドですむ。誰か忘れてしまったが、小島政二郎だったか大佛次郎だったか、ベットの周りだけで生活しているような作家がいたけど・・・。

こうして文章を書く時だけMacのデスクトップを利用するため椅子に座る。動かない、歩かない。そんな私が読んでいる本が、長くて中々終わらない『四千万歩の男』(井上ひさし・講談社)。伊能忠敬はよく歩く。この本を読んだ直後だけ、「歩くぞー」という気分になるが、「外は暑いし、夕方にしよう」と日和ってしまうううちに小雨が降り出したり。私はもともと日和見主義者なのだ。

だから1日のうち24時間の始まりがどこなのか頓着しない。食事も夕飯は大体家人と一緒だが、朝、昼、夜中は、もっぱら一人が多い。特に昼と夜中は自分で作るか食べに行く。昨日は冷蔵庫にあった油揚を、だし醤油に砂糖と🌶唐辛子を加えて煮つけ、うどん・そば用の「キツネ」を作った。これに山芋の冷凍パック、九条葱、椎茸旨煮があれば完璧である。そこで肝心のうどんと蕎麦だが、前者は「カトキチ」と以前呼んでいたのが、いつの頃からか「テーブルマーク」に変わったものの中身は一緒なので愛用している。

というのも讃岐うどんの本場丸亀市の故広谷高士さんに市内のうどん屋に連れて行ってもらった時、「まぁお客さんが来れば、食べに行きますけど、別にカトキチの冷凍で十分ですよ」と聞いたことが大きい。当時82〜3歳だったが、生粋の讃岐人に言われると説得力がある。以来このとんでもなく安いうどんが冷凍室から消えたことはない。

ちなみに蕎麦は?と訊かれたら『シマダヤ』の「石臼挽きそば」だ。O Kストアには、『テーブルマーク』の安い蕎麦も陳列されているが、「北海道産そば使用」という“ブランド”❓に弱い私。実際に娘と別々に作って食べ比べてみたら、「石臼挽き」に軍配が上がった。こちらもそれ以来冷凍室を占領している。

ツユは20年近く「創味」だったが、コロナ禍でスーパーの棚から消えた。唯一残っていた「にんべん」を使い始めたら、これはこれで結構いける。それに1年中、梅沢富美男さんの「ねこんぶ出汁」があるから、それだけでも十分だ。

麺話ついでに、5年ほど前、長崎に行った時のことだ。これはすでに書いたかもしれない、話題に乏しくてすみません。『四海楼』に行った帰りのタクシーの中で、我々の会話を聞いていた運転手さんが、「『四海樓』は確かに美味しいですが、待たされるし、高いし。『リンガーハット』でも十分美味しいですよ」は、流石に地元の人の発言だけに耳に残っている。Facebookで書いてきた「長崎ちゃんぽん」話(横浜の東白楽近くにあるネットで高評価のお店に、ついつい期待して行ったものの「ちゃんぽん」「皿うどんも」共に私の好みでではなかったという内容)に終止符を打つのは、案外『リンガーハット』かもしれない。いずれも冷凍食品として売り出していて、妙蓮寺にいながらにして『まいばすけっと』で「四海樓ちゃんぽん」を購入することが出来たが、いつもあるわけではなく、結局手軽な『ニッスイ』で済ませる。

去年(2019年)の今頃は、選挙で(実は参議院選挙の全国比例に出ていた)九州を回っていて、ほとんど毎日麺類ばかり食べていた。今も一日1回は食べているし、三食麺の日も。こんな雑文を書いているから、早くも明日は『マルタイ』の皿うどんにする気分に。

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