立ち食いそば探訪記③<羽田空港 あづみ埜> (1388)

コロナ以降何でも”久しぶり“だが、8日は2019年の7月以来2年ぶりに郷里の杵築に帰った。昨夜の地震で電車に遅れがあるとまずいと思い、午前6時前に家を出たので1時間15分ほど早くついた。時間に余裕があるので、最近かなり意識的に食べようとしている「立ち食いそば」の店を探すと、あるある。やたらと御託が書き並べてある看板を見つけた。北海道産そば粉だ、大阪は黒門市場の1854年創業山長商店の汁だ、天竺車海老だ🦐🦞とうるさい分値段が張る。

立ち食いそばの美点は、①早い ②安い ③美味い😋😋にあるのだが、この店は正統派(立って食べる江戸時代の屋台からの伝承。最近は椅子席だけなのに立ち食いと称する店も多々あり、それも「立ち食い」のカテゴリーに入れている人も少なく無いが、ここでは本来)の立ち食いそばという点以外は、①早い→遅い(14分待ち) ②安い→高い(上天ぷらそば1420円。私の好きな横浜駅の『鈴一』や虎ノ門の『峠』の倍以上の値段だが、 まぁ2回食べたと思えばイイかぁ~。③美味い→まぁこれは個々人の感想だから何とも言いようがない。昨日(7日)の地震で、ガスが自動ロックされていて、すぐ火が付かなかったので朝メシ抜きで腹ペコだったので一応満足、まんぞく。以上の事を勘案すると「高級立ち食いそば」だった。

待っている間店内をずっと眺めているとお兄さんが、注文されてから麺を茹で、その合間に天ぷらをあげる。相方の女性は注文を受け、その際「お時間がかかりますが、飛行機は大丈夫ですか?」と全員に確認する。お兄さんに注文内容を伝え、その間にツユや水、できたてのそば、天ぷらを膳に並べ、丼や皿を洗い、待っている客に番号で呼びかけ渡す。中には領収書を求める人に(これが結構多いのに驚いた。立ち食いそば屋で領収書というのは初めて見た)書いて渡す。途切れることのない客に、たった2人で対応するのだから、目が回る忙しさなのが見ていてよく分かる。働き方改革で「いの一番」に改善されるべき店だと思いながらそばを啜った。

早く着くと時間に余裕があるので、こうしてタラタラ過ごしていたら、一緒に行く編集者から電話が。「今どちらですか❓」「もちろん11番搭乗口の前だよ」「えっ🤯🤯88番搭乗口ですよ」あちゃー🤷‍♀️🤷‍♂️🤷‍♀️🤷‍♂️またやってしまった。大きな掲示板に出ていた福岡行きの搭乗口とその下の大分行きとを見間違えたのだ。走った、走った。午前8時5分出発の便だったが、間一髪間に合った。編集者もカメラマンも「まだまだ大丈夫ですよ」と笑っている。ホッとして連絡バスに乗り込むと同じような客がゾロゾロ。まぁそんなもんか。

アンデルセン童話だったかグリム童話だったか、お姫様と走る競争をした男が、断然早くてゴール目前で昼寝をしてしまい、追い抜かれ、また逆転する逸話を思い出した。私の人生を象徴しているような、いつも油断して失敗しそうになったり、失敗したりする事ばかりだった。

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