生まれ育ったのは、大分県杵築市という国東半島の付け根にある、小さな田舎の城下町だつた。目の前が漁村で、新鮮な魚ばかり食べて育った。特に貧しくもなく、また特に裕福でもない、極めて普通の家だった。
▼東京に出るまで焼肉と云うモノを食べたことがなかった。江古田駅近くで、姉たちと食べたのが人生初体験だつた。その日の光景を今でもハッキリ覚えている。「ウメェなぁ、ウメェなぁ、姉ちゃん、ウメェなぁ」立ち上がって大声で叫ぶので、大学生だった姉たちは「止めて、止めて」と大いに恥ずかしがった。
▼世の中にこんなに美味しい物があるとは•••。美味いもの体験がこうして始まった。あれから47年、美味いと聞けば八王子の果てまでスパゲティ🍝🍝🍝を、京都料理が立ち飲み屋で食べられると教えられれば勝鬨橋を渡ってまで、いやいや門前仲町から小岩、新小岩、赤羽までと、東奔西走して来たが、いつも居酒屋が殆どだった。
▼酒の肴は、特に選ばず、魚🐟🐟🐟があれば尚嬉しい😃😆😊😂。そんな私の悦びは、安くて美味いツマミに出会うことだ。その一つに缶詰め🥫🥫🥫がある。ここ数年、缶詰居酒屋が流行りのようだが、記者になる前から、缶詰🥫は私の親友だった。
▼鹿児島にいた頃、先輩記者の家で宴会をすると、奥さんがツマミに鯖の缶詰を調理して出してくれた。レンジでチンしてマヨネーズで和えたものとか、卵焼きで巻いたものとか、今でもその時の愉しかった鯖缶の宴を思い出す。
▼こんな事を書くのは、この所「いなば」の「タイカレー」シリーズを知って、時々味わっているからだ。家人に言わせると「随分前から知る人ぞ知るカレー🍛🍛🍛らしいわよ」だそうだ。温める必要はない。と言うか缶詰なのだから織り込み済みなのだろう。OKストアーで100円以下だったので大量に買い込んだ。ニンマリ。深夜の一人飲みが楽しみな。