我が友の講演を聴きながら考えた  656

3400万人。これは私の年齢65歳以上の日本人の数だ。つまり日本人の4人に1人は、わが同輩である。さらに80歳以上となると1000万人を超えるのだから老人大国そのものである。このところ宇都宮詣を繰り返していたのは、実は親しい友人で、45年間も葬祭業を続けているO野益通さんが、今日、大田原市で行なった講演の手伝いをしていたからだ。彼にはトイレ探検隊で借りがあるばかりか、私の出版社『弓立社』からこれまで2冊の本を出させてもらっている。『1万人を見送ったおくりびとの覚書』と『任意後見信託ノート』だが、老人福祉関係者の間で評判が良くて、この本を読んだO田原市役所の方が、「是非講演して欲しい」と依頼して来たという。それが5ヶ月前のことで、少しずつ準備をしている間に、もう1冊書き上げたのが、『一人暮らしで行きていくための任意後見入門』で、来週中には全国の書店に並ぶ。


▼今回の講演『おくりびとが教える終活の始め方』を聴きながら、ここに来ている多くの老人は何をして、どのように暮らしているのだろうかとボンヤリ考えた。というのも、テーマの一つだった、「いざという時に誰も面倒を見てくれる身内がいない場合どうするのか?」その不安を払拭、解消する方法を伝授する内容だったからだ。公正証書を使った「任意後見人契約」を結ぶという難しそうなシステムをO野さんは、紙芝居や図表を駆使しながら、噛んで含める様に分かりやすく語っていた。会場には、何とオーバーでなく本当に500人位が聞きに来ていたのには、ビックリさせられた。とにかく講演がうまいのにも舌を巻いた。

▼先月、テレビで(いつもチャンネルをつけているのは、テレビT京かテレビA日だからいずれかだろう)シンガポールで暮らす日本人の高齢者を見て、余りに優雅なのにビックリ‼️私は贅沢な生活は、望んでないし、必要もない。ノンビリ、海や🏖🏖山⛰🏔を眺めながら暮らせたら十分だ。今もノンビリと云えばノンビリだが、海🏖や山⛰が眺められないのがやや不満だ。脊柱管狭窄症の手術が上手く行ったら、来年こそはマチュピチュに行きたい。

▼私の今の足は、電動自転車だ。概ね午前中は、この愛車「赤ベコ号」に乗って、家人から言いつけられた雑務(クリーニング屋さん、スーパーの買い物など)をこなし、どこかで昼飯を食べ、午後から昼寝をするか、読書をするかだ。夕方になれば晩飯を作り、午後7時半から食事をして、テレビを2時間ほど見たら眠り、目が覚めたところで書き物をしたり、資料を読んだり、雑誌に目を通したりして、ふたたび眠くなったら、また眠る。その前に大体朝刊が来ているので、それにも目を通す。家族の「グッドモーニング」のテレビの音で目が覚めるが、トイレに行って眠ければ眠り、そのままリビングでお茶を飲みながらテレビを見る・・・海も🏖山⛰も見えない。

▼最近娘は陸上の試合続きで構ってくれない。私を癒してくれるのは、蟻の額ほどの庭に作った野鳥の餌場に来るシジュウカラやスズメが餌を啄むのを眺めることだ。

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