司法記者をやったことがある友人、知人、裁判官、検事、弁護士なら店名を聞けば、「あぁ〜」と懐かしく思い出すかもしれない。そば処『みとう』は、弁護士会館の地下にあるが、今のように立派なビルでなかった。さまざまな店が裁判所に近い一角に、まるで路地裏のような場所にレストランや中華、和食店などが軒を連ねていた。その中の一つが『みとう』だった。33歳から47~8歳頃まで世話になった。というか週に何度も食べに行った。
私のお目当ては「野菜そば」で、暖かいのも冷やしもあった。リクルート事件の頃の特捜部長だったM田昇さんとは、取材では会えなくても、ここで鉢合わせしては「まだ着手はないな」などと呼吸を読んでいた。後年弁護士になられたM田さんと何度か会う機会があった際、この店の話をして2人で笑い合ったからやはりよく通ったおられたのだろう。そんな『みとう』に久しぶりに顔を出した。
この日、7月20日(火)は、朝からクラクラ😵💫😵💫くる暑さの中、午前中に五反田のクリニックに糖尿病の定期検診に出かけた。私ほどのメモ魔が手帳に診察日だけ書き込んで、時間を記しておらず、何時だったか覚えていない。午後から予定があるので、「その時間に合わせて先月予約したはずだ」と類推して、普段より1時間ほど遅く出かけた。ところが顔馴染みの受付のY野さんに、「予約は10時15分でしたよ」と言われて、あちゃー🤷♂️🤷♂️🤷♂️。確かに普段は10時予約が多いから、気持ち遅らせたんだな。I 藤先生に謝ると、笑いながら「いえいえ、こちらこそお待たせして申し訳ありません」と患者控え室で10分ほと待機していただけなのに恐縮した。I 藤先生はいつもこうなのだ。優しい、賢い、いい先生だ。
予定というのは、午後1時15分から東京地裁で開かれる介護労働者による国家賠償請求訴訟の傍聴のことで、地裁に行くため、日比谷線が走る恵比寿で下車した。
30年余り前に暮らしていた街だが、大きな変貌を遂げた。住んでいたのは南口だが、買い物は北口の、特にこの魚屋に顔を出していた。もう無くなっただろうと思って見に行ってみると、あるある。
店頭で、「凄いなぁ〜健在だ、30年ぶりかなぁ」と感動して思わずつぶやいたら、店の女性が、「頑張ってますよ」と笑いながら応じた。イキの好い魚が多くて、週に1〜2回は買っていた。
<昔はこの地下に新鮮な果物を売る店などが並んでいて繁盛していたのだが・・・>
南口から地下鉄。まだ12時前だったので、以前から顔を出してみたいと思っていた司法クラブを覗いてみようかなと思い立ち、霞ヶ関で降りると、手土産にハウスみかんの箱でもと、農林水産省の中に入ろうとすると守衛に「どこへ行くのか」と止められた。「地下の果物売り場に買い物に行くんですが⁉️」と応えると、奥にいた警備員が「今はもう無いんですよ、八百屋とかの売店は10年ぐらい前になくなったんですよ。今あるのはコンビニくらい」ヒェー😵😵😵。まぁ司法クラブの後輩も、突然来られても迷惑な話だな、と思い直して、立ち寄ったのが、件の弁護士会館地下の『みとう』だったというわけ。