今浦島(1381)

前回から2週間経った。この間敬老の日もあり、秋分の日もあり、家人や娘は連休続きだったが、私は介護の日と重なっていずれも出勤だった。というのも敬老の日は本来休みのところ、こちらからお願いして代わってもらった。というのも21日火曜日は、午後1時15分から東京地方裁判所7階709号法廷で開かれるホームヘルパーによる国家賠償請求訴訟の傍聴をする必要があったためだ。

久しぶりに都心に出た。定刻主義者なので、いつも早め早め。開廷まで1時間半以上あったので銀座三越で、メール取材でお世話になった方々に手土産を買った。先日は虎屋の羊羹だったから今回はウエストのリーフパイの詰め合わせ。リクルート事件の頃、銀座8丁目のリクルート社まで行くとすぐ近くのウエスト本店?でよく買っていた。

<⬆︎ 現在の建物>

    <⬇︎ 昔の建物>

私は亀屋万年堂のナボナなんか好きなのだが、土産に持っていっても喜ばれない節がある。どうしてかな、美味しいのにと合点がいかない。お土産を選ぶとき、もらった人の喜ぶ顔を想像するのが好きだ。やはり王道は虎屋の「夜の梅」だろう。私は花園万頭の「ぬれ甘納豆」が贔屓で以前はもっぱらこれだったが、どこのデパートでも置いてある訳ではなくて、横浜高島屋では店は出ておらず、銘菓コーナーに他の社と一緒に並べてある。

徒歩で日比谷公園を抜けて東京地方裁判所に向かうコースをとった。途中銀座の変貌ぶりに驚愕した。知らないビルがあっちにもこっちにも乱立している。数寄屋橋交差点に来ても、驚くことばかり。角にあったカメラ屋さん❓ ニコンだっけ、なくなっていた。本当に今浦島だ。歩きながら、「オレは本当にお上りさんになったなぁ~」と嘆息。改めて「蒼海変じて桑田となる」を実感した。

裁判所に到着して、ここでも驚いた。709号法廷の前に黒山のひとだかり。その数35人。これだと傍聴できない恐れがある。裁判を支援しているグループから「今回が初めてですか?」と訊かれたので「4回目です」と応えると「じゃどうぞ」と優先的に❓入れてくれた。結局10人ほどが廊下に取り残されたのだろうか。「報道」の腕章をしている女性記者も来ていた。

いつも通り書面のやりとりが中心だが、訴訟指揮をめぐって原告側と裁判長との意見が合わず、「裁判官3人の忌避」を申し出た。学生運動華やかりし頃は、珍しい光景ではなかった。しかし司法記者を長くやってきたが、(私は裁判担当ではなかったので、特捜事件の公判ぐらいしか取材していないが、それでも)忌避の話は聞いた記憶がない。裁判の詳細は、「ホームヘルパーによる国家賠償請求訴訟」とGoogleを叩けば分かるはずだ。第1回目のところに国側の答弁書も掲載されている。(字が小さくて私は気がつかなかった)

意気盛んな原告弁護団、支援グループは、会場を日比谷図書館に移して、この日の公判の事情説明やこれまでの経緯報告、記録映像の放映をしたあと意見交換を行った。せっかく法廷で郷里の先輩N井はるみちゃんに会えたのに、こんなに時間がかかるとは思っていなかったので、ゆっくり食事をすることも出来ず内幸町の駅のホームでわかれた。

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