生まれて初めてスニーカーを買った。紺と薄いブラウン。しかもABCマートという廉価店のインターネット販売で、SPERRYというメーカーのモノだ。何といっても安い(因みに深夜11時半まで履いていたが、足も疲れず履き心地は最高。足取り軽く帰宅した)。ネットで買う方法は、娘に教わった。2日後に来たのには感激。そうなると年に1〜2回もはくことのないGパンも新調しなくては、と思いきや一応家人に訊いてみる。「PAPASのGパンってなかったっけ?」「あんなのとっくの昔に捨てたわよ」そうか衝動買いだから箪笥の肥やしになるばかりだもんなと納得。家人はドンドン捨てる人だ。そのうち私もと密かに期待している・・・。
「白のEddieBauerとEDWIN、あとL.L.Beanがあったでしょう?」そうかと思いつつ、箪笥の奥の方をガサると出てきた出てきた。いつ買ったのか覚えていない。この1年ほどで10キロほど痩せたからぶかぶかだが、はけないことはない。PAPASの紺のウインドブレーカーで上から下まで紺づくし。もちろんキャップも紺だ。
横浜駅で崎陽軒の「蛤弁当」とお茶を買って京急快速特急で堀之内まで出かける。ここに「海辺つり公園」があるというので、下見に来たのだ。実に充実していて、ウォッシュトイレ(温水洗浄便座の文春「トイレ探検隊がゆく!」用語)ではないが、なかなか立派なトイレもある。早速使ってみる(まだ連載時の気分が抜けない)。これで落ち着いて見学できる。
すでに先の方まで20人以上の家族連れや友達同士、カップル、ひとり者が釣り糸をたれている。白波がたつほど少し風が強いが、暖かい。一通り見て回ったが、どこも釣果はゼロの様子。ここは整備されている分、釣れないのかも。ただ本牧ふ頭よりはロケーションが抜群だ。早速弁当を開く。思いの外蛤が入っている。お世辞でなく他のおかずとの相性も良く、実に美味かった。崎陽軒は期待を裏切らないところが偉い。因みに横浜チャーハン、ピラフは共に630円というのも凄いよね、安くて美味い! 食べながらベンチで後ろから眺めていると、次々と針が何かに引っかかっている様子で、「あぁあ〜」という奇声が聞こえてくる。私の目の前の親子連れも「やっちまった!!」と父親が嘆いている。こうした光景に小1時間ほど付き合って、横浜に戻る。快速特急だと30分弱で着いてしまうから遊びに来るのも苦にならないな。次は釣り竿(小島晋治先生に10年ほど前、竿、リールなど3セット貰ったのがある)を持ってこなくっちゃ。
横浜に出たらもちろん「鈴一」だ。まだ「蛤弁当」を食べてから2時間も経っていないが、「鈴一」は別腹だ。天ぷら+とろろ+生卵+わかめといつもの私的豪華版立ち食いきしめんを食す。今日もびっしり込んでいる。私のような熟練者?はさっと周りを見渡し、食べ方の進捗度が早い人の後ろに素早く立つ。パラパラと女性客が目に入るのは、美味いモノに性別はないからだ。今日も最高に美味かった。
地下鉄で中川に出て研究室の最後の片付けに向かう。卒業式の翌日ということで事務職員も休みとあってキャンパスに人の姿は見えない。閑散とした学校も好きだ。2時間半ほどかけて部屋の隅々までハイターをつけた雑巾で拭き掃除をやり、クリーナーをかけ、全てのゴミ出しを終えると午後4時を回っていた。
妙蓮寺駅まで戻ると、先々月で閉鎖した焼き鳥屋の「鳥ひろ」が開いていた。入り口の案内板に「しめ鯖」の文字が。好きなんだなぁ。黒目がちの30代後半とおぼしき美人のお姉さんが、打ち水をしていたのにつられて、早速入るとどうも雰囲気が違う。お店は全員といっても3人だが、外国人で日本語がおぼつかない。付き出しの肉団子が冷たいママ。ちょっとレンジでチンして暖かいのを出すとまた来ようという気になるのだが、大丈夫かなぁと心配になる。新しい店の名も「鳥ひろ」とするらしく、安易やなぁ〜。明日が開店で今日は試しに開いただけという。「かまへん、かまへん。ビール持ってきて」焼き鳥セット、手羽先、豚焼きセット、サンマの塩焼き、キムチを注文。ハイボールWとSを交互に頼み、ご機嫌ご機嫌。
因みに「お国はどちらですか」と帰りしなに訊くと、3人ともネパールだと言う。焼き鳥や刺身も好いけど、折角だからネパールのメニューも取り入れると人気が出るのでは。とにかく妙蓮寺は蕎麦屋の「岩月」と洋食の「ルル」くらいしか私のお気に入りの店はない。こんどは同僚(いやあと10日ほどで元同僚か)のネパール出身のRジャルさんと来よう。彼とは7年前に一緒に都市大に勤めることになったいわば同期で、あのときは専任講師だったのが、あれよあれよという間に准教授になり、この4月からは教授になる。大したもんだ。ネパールから彼を慕って留学してくる大学院生も毎年いるほで、とても明るくフレンドリーで、ユーモア溢れる中々のイケメンだ。あぁ〜飲み過ぎた。