はしご酒(タマル商店➡もゝ➡じゃんがらラーメン) / 539

    23日は、またタマル商店で午後5時の開店から飲み始めた。いや定刻主義者の私が、何年ぶりだろうか5分遅れた。東横線妙蓮寺駅から副都心線新宿三丁目駅までは、菊名で特急に乗り換えるとあとは一本で、この日発売の週刊B春で気になっていた < GPS訴訟 美魔女弁護士「上司とゲンカ」のOL時代>のK石倫子弁護士の記事を読んでいたら到着という近さだ。世の中の人は美人が好きだよね。それにしても週刊誌の凄さは、読者の好奇心を素早くキャッチして、提供してくれるところだ。私もテレビを観ていて釘付けになった。肝心の「独身かどうか」が記事には出ていないのが些か残念、まぁ関係ないんだけ。

  「美人」とか「若い」とかいう用語は基本的に「禁句」である。が、まぁ「まるでお主は屁のような」ジジイの私が、自分のブログで言っている分には、気にすることもなさそうだが、娘が厳しく私を批判するので気をつけなければ。たまにこのブログを読んでいるらしいから。東京では何と言っても銀座のT中早苗弁護士だろう。テレビ朝日の「グッド・モーニング」のコメンテーターで出演していたからご存じの方も多かろう。私が司法クラブにいた4半世紀も前から知っているが、これだけ美貌もシャープさも衰えない人は、男女の性別に関係なく珍しい。意外とお茶目なところが若さの秘訣かも。

  そんなことを考えながら歩いていたから、15分前に着いたにもかかわらず、出口(E10)を間違えてしまった。高島屋の下に出たので、ずーと西の方に向かって進み、甲州街道下のガードを潜ってJR新宿駅にでるのだが、その直前に尿意をもよおし、エレベータ横の公衆トイレへ。これで完全に時間をくった。老人は長いからなぁ。

  呑む相手はS木祐司君、通称・祐ちゃん。N協会のディレクター出身で、その頃から仲良しだったが2006、7年頃、日本で唯一の放送研究機関・N協会放送文化研究所で再会した。童顔だけど、もう50歳を過ぎたはずだ。テレビ局ではやたらと「ちゃん」付けが多い。5〜60歳を過ぎても、どんなに偉くなっても「ちゃん」で話す。逆に「ちゃん」で呼ばれないのは、些か不幸かも知れない。私も一番親しい人たちからは「一平」➡「一平ちゃん」➡「一平さん」➡「おまっちゃん」➡「小俣さん」の順で、呼び方でその親密度が分かる。

  祐ちゃんとは5、6年ぶりの再会かも知れない。先月、4月からの新番組の分析を週刊G代から訊ねられたとき、「得意分野でないことはお断りしているので・・・」と正直に言ったら、「誰かいませんか?」と訊ねられたので、「彼が一番詳しいでしょう。ディレクター出身で編成局にもいたし、21世紀のメディアの今後についても一家言持っている人だから・・・」と、人の迷惑顧みず振った。彼は律儀にも「おまっさんの紹介なら」と実名で応じてくれ、私に電話してきた記者を大いに喜ばせた。(取材を実名で受けてくれていなければ、こんなことブログで書くわけがないわね)そのお礼を兼ねてのいっぱいだった。

  彼の番組分析は、感情や主観に基づいた批評ではなく、大量の視聴者の反応を数値化したデータを駆使しているから説得力がある。私のように「大島優子ちゃんは色っぽくなった」とか「吉高ちゃんは、目と鼻の動かし方で演技するようになって大したもんだ」とか、主観で語らない。それでもこの機会にと「ジジイも好きな『東京タラレバ娘』をどう見ているの?」と訊ねると、彼の説明は期待を裏切らない。「テレビから離れたF1世代(20歳〜34歳)が、この番組の時は戻ってきているのが勝因ですね。しかもそれに継ぐF2世代(35歳〜49歳)にも観られている。彼女たちはリアルタイムではなくても、ビデオなどで観ていますからね。逆に本来テレビを観てくれているはずの50代、60代のお客さんは少ない。おまっさんのように60代半ばの人が観ているのは、逆に凄いことですよ」と祐ちゃん。「途中から見はじめたカルテットも最後はぐんぐん惹きつけたけれど・・・」と私。「あれは本当のドラマや映画、演劇、舞台とかが好きなプロ向けの番組ですから、視聴率ではなく、視聴する層の質が高いのです。だからテレビ批評とかでは評価されるのです」と立て板に水だ。

    私の方は、一応報道番組やテレビニュースの分析が主だから、報道番組でも岸井成格さんや国谷裕子さん、古舘伊知郎さんの番組が政府の攻撃にさらされ、結構キツいことを言ったり、報道したりしている他のニュース番組がスルーなのはなぜかという話になった。授業でも話したのだが、「それは大衆、古いなぁ、岸井さん達の発言は、一般視聴者を巻き込んだ世論形成に大きな影響力を持つからで、その点、政権批判をしている割には、政府の圧力がないのは、元々視聴者がリベラル層や週刊金曜日読者層、国会デモ参加層が多く、世論に波及力がないからで、権力は痛痒に感じていないのだと思う」というような話をした。

    テレビの怖さ、凄まじさは、電波力だけではなく伝播力にあって、いまの森友学園などは、処理の仕方一つで政権に大きなダメージを与える、いや既に支持率が10%下がっているから、影響は目に見えて出ていると持論を展開。こうした話をしながら呑み喰いして午後7時前に引き上げた。

  祐ちゃんの「番組分析」はYahoo!ニュースで、読むことが出来る。モノによっては400万件を超えるヒットがあるというから、メディア力では、朝日新聞と毎日新聞の中間ぐらいに位置する。部数で考えずに記事だけで比較したら朝日新聞を凌駕しているかも知れない。凄いよね。それだけ読まれるというのは。

  このところ酒を飲むと気分良くそのままご帰還となるのだが、この日は1ヶ月ぶり、いやそれ以上か。赤坂の「もゝ」に顔を出した。いつ来ても満席で、大常連のS田ちゃんが奥で笑いながら呑んでいる。潜り込んだのは弁護士のH内さんの隣。彼とはシーバスリーガル愛飲仲間だ。というより特捜部長だったI十嵐紀男さんが、彼の司法研修所時代の教官で、「自宅で呑ませてもらったことがあり、奥様が実に気さくで素晴らしく優しい人だった」と以前、話していたから、「同感、同感」とすっかり仲良しになった。

  いつものように「梅干しと卵焼き」を注文するも、その後も続々客が来て、奥のテーブル席も満杯になり、結局卵焼きは諦め、梅干しを肴にウイスキーロックを2杯飲んで引き上げようとしたら、A日新聞のS尻記者が入ってきた。「お、お・・」と席に座り直し、もういっぱい。彼の中国特派員時代のスクープの凄さは、外信とは縁のない私にでもよく分かるほどのぶっちぎりだったから、名前だけはよく知っていた。数年前、「もゝ」で初めて会ったときは、これまたスーパー中国特派員のM村健司記者と一緒だったから大感激だった。この前会ったのが、前回来たときだから偶然とはいえ嬉しいね。

  最近の定番は、「もゝ」➡「じゃんがらラーメン赤坂店」で「じゃんがらラーメン全部入り」を食べて帰ることだ。外国人客が多いのは土地柄か。美味い美味い。スープが九州の人間にはたまらんのよね。インスタントの棒状マルタイラーメンしかり。千代田線で明治神宮前に出て、副都心線を乗り継いで帰ると、娘は茨城の合宿から帰っていたが、もう眠っていた。

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