ほぼ30年ぶりの歌舞伎町『三日月』(1276)(1286)

もう4月なのだ。毎日新聞編集委員の畏友S木琢磨さんから「エイプリルフールに飲みましょう❣️」と誘われたので、T橋宗ちゃん、M森直昭さん、H木雅己君、それに声優のM上由理恵さんにも声をかけて6人で飲むところ、M森さんは都合がつかず、結局5人で神保町の「三幸苑』で午後2時過ぎから飲み始めた。

この店では、よく冷やし中華やチャーハンを食べるのだが、今日はザーサイ、餃子に始まり、肉団子、海老のチリソース・・・と琢ちゃんに言わせると「ふつうに美味しい」いろいろなつまみで、瓶ビール、生ビール、紹興酒をガンガン飲む。

こうしてみんなでワイワイ言いながら飲むのは久しぶりというか、コロナで非常事態宣言が出たり、引っ込めたりのこの1年では初めてかも。「都心で飲むのは、1年ぶり。普段はご近所飲みですよ」と一際テンションが高いのが琢ちゃん。彼が毎日新聞の夕刊に連載している「コロナブルー」に登場するのはご近所、練馬区石神井公園界隈が中心で、せいぜい遠くて阿佐ヶ谷まで。

<SNSからジャコビニ流星群>

練馬といえば上京後すぐに住んでいたのが西武池袋線江古田で、紆余曲折あってその後桜台に。年に何回か石神井公園まで遊びに行った。当時の練馬は、駅周辺を除けば、住宅街の先は、何処もかしこも野菜畑だった。初秋、アパート近くの畑の畦道に大きな天体望遠鏡をセッティングして「ジャコビニ流星群」を、杵築からの上京組と一緒に見たことがある。すると近所の年配の人たちがやって来て、「もし良かったら見せてくれませんか」と遠慮がちに言うので、「どうぞどうぞ、ゆっくりどうぞ」と応じると、だんだん見学者の輪が広がって楽しい夜だった。

するとまもなくして、さっき引き上げたうちの1人が、「お礼です」とサントリーのダルマとツマミを持ってきてくれて、私は当時はコークハイぐらいしか飲めなかったが、みんな大いに喜んだ。周囲の環境も住んでいる人たちも、心に余裕があった、穏やかな好い時代だった。練馬と聞くと、ついついこのことを思い出す。

午後4時前、先日まとめて4月2日発売の新刊、半田滋さんの『変貌する日本の安全保障』を買ってくれた弁護士事務所から「追加で・・・」と注文の電話があり、私だけは中抜けして、出先に置いてあった5冊を持って四谷に行く。組織買いではなくて、個人やグループで2冊、5冊、10冊・・・の小口注文を、「これは実にいい本です。私も宣伝しますから頑張って広めて下さい」と弁護士さんが取りまとめてくれたのだ。その総数たるや100冊に及ぶ。こんな時は「明日持っていきます」と先送りしないのが肝心。キリも良かったので一旦店先で解散した。

30分ほどすると、由理恵さんから「新宿の『三日月』に移動しました」とメールがあったので、実にほぼ30年ぶりに風林会館近くの店に駆けつける。ここでの思い出話は、楽しくもあり、辛く切ないものもあり、長く足が遠のいていた。あの日、1985年11月2日ここで飲まなければ、全く違った人生だったのだろうか。

琢ちゃんは、優れた記者であり、非凡なエッセイストである以上に、朝鮮半島問題のエキスパートであることは、世の中の人はよく知っている。最近はオリンピック組織委員会会長を辞任させられたら森喜朗さんと古い付き合いがあることから、問題発言直後の彼へのインタビューが話題になり、別の意味で注目されている。だから彼の政治分析や自民党内の確執など、思いがけない話題が次から次へ。そこへ永田町政治に精通したH木君が、分析、解析、解説を加える。H木君の、NHK選挙事務局以上の知識には、驚愕させられた。私が彼のことを知らなかっただけなのか。とにかく2人の話の内容が面白いから🤣🤣🤣、「へぇ〜」「あ〜🤭🤭🤭そうなのか」とMちゃんと私は相槌を打つばかりで、ひたすらウーロンハイが進む。

バイトがあると言う由理恵さんが立ち上がるのと入れ替わりに入って来たばかりのカメラマンH沢亜利さんに琢ちゃんが、「彼女の写真撮ってよ」。一方の由理恵さんには、「こいつプロのカメラマンで、なかなかいい写真(え)を撮るんですよ」と独壇場。そんないきなりの話でもH沢さんも、「はい、ハイ」と笑いながら応じてマスクありと無しをカメラに納めていく。お礼の意味もあって、帰りの電車で、彼が最近出した『東京、コロナ禍。』(柏書房)をAmazonで即買いする。明日には届く。

30年ぶりの『三日月』は、以前と変わらず満席で、メニューも昔のまんま。この店で唯一食べていなかった山形牛のカツレツを塩、ソースで食べてみる。全くくどくなく、もう後半戦だったのにワシワシ食べる。房州活〆の石鯛に始まって、名物のオールグリーン(アスパラ、ニラを中心にした緑色野菜の炒め物)や芋ニンニク(強烈なニンニク中心のじゃがいもの炒め物)に舌鼓👅👅👅を打つ。午後9時前15分に引き上げた。それにしてもよく飲みよく食った。

帰るとカレーのいい香りが部屋中に漂っていたので一皿だけ、大盛にして食べた。駅前のラーメンをスルーして良かった。あっ🤭🤭🤭琢ちゃんが、「一平さんは食べ過ぎですよ」と言っていたのを思い出したが、時すでに遅し、後の祭りかぁ〜。

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