小笠原 島便り 2017 ①  父島初日 / 603

父島二見港には、予定通り午前11時ちょうどに着岸した。当たり前だが 24時間ピッタリだ。迎えには、シャンティバンガロー支配人の奥さんF沢さんと次男で4人姉兄の末っ子城(じょう)ちゃんが来てくれた。城ちゃんは、すごく髪の毛が長くて、見た瞬間女の子だと思ってしまった。会話らしい会話もないので、「バンガローでは食事とか出さないのですか?」「えぇ、ですから今日のお昼は、お弁当をスーパーで買って帰りましょう。私も買い物がありますから」と平然と言われて「あっちゃ〜」と心の中で叫ぶ。港のすぐ前の「青灯台」というバス停近くに「小笠原生協」が、通りを挟んで向かい側に「スーパーで小祝」がある。どちらも広さといい、扱っているものといい余り変わりはない。船が入った直後は、まだコンテナから荷物が降ろされていないので、店内はガランとしていた。 F沢さんは小祝へ、私は生協でハンバーグ弁当としそ昆布の佃煮、母島で採れた小笠原レモンジュースを一緒に買った。F沢さんがちょっと保育園に寄っている間、城ちゃんと2人っきり。3歳の誕生日前だと言うのに「お兄さんはいるの?」「うん」「お姉さんは?」「うん」と頭を縦に振ってハキハキ答える。兄弟が多いと自然とコミュニケーション能力が高まるのか。 

F沢夫人と城ちゃん


▼バンガローのある地域は、砂浜が綺麗という小港海岸まで徒歩15分。二見港から車で20分だが、歩くには遠すぎる。父島はおいおい分かると思うが、港の周辺に役場や商店、ホテルや居酒屋が軒を連ね、繁華街を構成している。バンガローは、真逆と想像して貰えばいい。何も無い山の麓を切り拓いた場所にあり、ソローの『森の生活』に近いイメージだ。二級河川の八ツ瀬川がすぐそばを流れている。足元を見るとあちこちに大きなカエルがひっくり返って干からびているので、カエルの嫌いな女の子には厳しい環境だ。


▼バンガローは外観も素敵だが、中は6畳一間の板敷で、何より嬉しかったのは、机があることだった。西側と南側に窓があり、周囲を芭蕉布やガジュマルの樹々が囲んで日差しを遮っている分、通り抜ける風が心地よい。ここでも難敵は通信状態の悪さだ。iPadがdocomoだったので、時間はかかるがどうにか対応出来そうだ。iPhoneはauのため奈良滝本の二の舞で、港近くまで出ないと「圏外」で使えない。どうにかiPadをやり繰りしてブログを書き繋いでいく。まぁ気楽にやるさ。 

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