小笠原 島便り 2017  ③ 島寿司 / 605

6月10日はすこぶる快晴。夜中に起き出してブログを書いたあと、午前4時過ぎに眠ったので、目覚めた時は9時を回っていた。「1日1行」が基本で、余裕があったら「午前1行午後1行」つまり、何かをするにも2つ以上はしないと決めてある。今日は午前中買い出しと午後は世界遺産が誇る「小港海岸」まで散歩して夕陽を見るつもりだ。 


▼午前11時25分のバスで青灯台まで出る。せっかく父島に来たのだから、有名な「島寿司」を食べなくては‼︎と、これまた有名な寿司屋兼居酒屋さんの「丸丈」に顔を出す。どのガイドブックにも紹介されていて、さぞかしいっぱいだろうと暖簾をくぐると、ガラーんとしていて、1人も客がいない。これ幸いとドンとカウンター中央に陣取った。寿司職人然とした親父が出て来て、「何にしましょう?」と聞くから、「取り敢えず、生ビールの大を」と注文する。キュウリの辛味漬け、パパイアの酢の物をあてにして飲み始める。ちょうどに赤身をさばいていたところなので、それを入れて「刺身の盛り合わせ」あとは「島寿司」を頼む。刺身の右端の蒲鉾のような白身は、『袖イカ🦑』  地ダコも美味い

▼刺身をつまみ、生ビールを飲み干したところで、メニューにある「たこの実酒」というのが気になる。訊くと父島の街路樹として植わっている「たこの木」に実る丸い身を割って中から種を取り出し、更に種を割ると中から種の種のようなものが出てくる。これを焼酎に漬けて飲むのだそうだ。説明を聞いた以上飲まないわけにもいくまい。と言うことで1杯。うーん甘い。これに合うのかパパイアの酢漬けのうまいこと、うまいこと。「島ラム酒」の表示を見つけて1杯。これが度数40と言うのには参った。ラム酒はフィリピンのカオハガン以来だが、あそこのは脳天を突き抜けるような甘さだったから、島のは程々といった感じかな。 

▼メニューには海亀料理がズラリと並んでいて、何が何だかサッパリ?ラム酒を持って来てくれたお嬢さんに「どれがお勧め?」と訊くと「ウミガメのチャーシューですね」と言うのでそれも。ゼラチン質がプリプリして食感がいい。チョット口内が甘くなったので、梅キュウリを頼む。梅が少ないのが残念だが、「島唐辛子醤油」をつけて食べる。これまた美味なり。最後はハイボールと島寿司で仕上げる。 

▼寿司は各種あるが、島寿司が一番安いのには驚いた。島寿司の特徴は、いわゆるマグロのヅケをサワラやカンパチ(この時期は、サワラが無くてカンパチだった)にネタを変えたもので、黄色い練り辛子を溶いて漬け込んである。シャリをひと噛みすると口の中でほわっと広がり絶妙な握り具合だ。寿司屋歴35年と言う。銀座にいたのが、たまたま島に釣りに来て奥さんを見初め、一番の大魚を釣り上げ、ここに定住することになったそうだ。そんな話をしていたら奥から奥さんが出て来た。確かに島に残ると決断した理由がわかった。今でも相当な美人だから、35年前は確かに私でも残っただろう。 

▼スーパーでウイスキーや炭酸水、さつま揚げなど酒のつまみを大量に仕入れ、
再び青灯台からバスへ。 

スポンサーリンク

フォローする

スポンサーリンク