どんよりした曇り空。しかしこれで活動を鈍らせてはいけないのは体験済みだ。先日のスコールの後の青空。勿体無かったな・・・とは思わない。その分部屋でハイドンなんて何年ぶりかにのんびり聴いちゃって。私はAppleの回し者じゃ無いけれど、やはりジョブズさんは、天才中の天才だよね。このiPad proにしても魔法の玉手箱のようなもんだ。音楽を同じiPadで聴きながら原稿執筆したり、ブログを書いたり出来ちゃうんだから。しかもカメラとしても十分鮮明なカラー画像で撮影できてしまう。「えっこれ、俺が撮ったの?」って、綺麗過ぎて我が目を疑うときがあるもんね。ということで6月14日は、自転車に乗って島内を探検して回ることにした。もちろんバッグに、我が友「天才くん」(iPad pro)を忘れない。
自転車🚲を借りた小笠原観光
ウエザーステーションへ向かう中腹から見た繁華街
▼自転車は、村役場と青灯台バス停の中間地点にある「小笠原観光」で6時間1900円で借りた。3時間だと1600円。300円で3時間も余分に借りられるなら、時間を気にしなくていい分迷わずこちらにした。もちろん私の場合は「電動アシスト」付きに決まっているさ。家でもそうだし、坂道はこれでなくては漕げない。今日は島の北部、繁華街を中心にその周辺を回ってみた。とにかく初めての場所に行ったら、高いところに登って街全体を俯瞰するのがいいと言うのは、40数年前の記者研修で習った。そのころ松江に行った時、高い建物がお城と電電公社くらいだったのには驚いた。
左から西島、手前すぐに真下が人丸島 その先の小さいのが瓢箪島、その先が弟島
ウエザーステーションから 遥か雲の向こうは母島
▼最初に目指したウエザーステーション(三日月山展望台)は、島の北西部にある夕陽スポットで有名な場所で麓から1300メートルの距離にある。これを電動アシスト自転車で登ろうというのだから、私もかなり酔狂だ。山の中腹で観光バスに、さらにオートバイ3台に追い抜かれた。上からは、中年のカップルが手を繋いで降りてくる。「まだありますか?」と訊くと「うーん、もうひと頑張りですね」と男性。「頑張ってね」は、相方の女性。いいね、こういう所に彼女と来ている人は。
▼Tシャツがずぶ濡れになった頃、ようやく山頂に辿り着いた。さっき追い越していったバスはお年寄り組、バイクは中年のおばさんトリオ。徒歩で来てすでに休憩中なのが、高橋和子(高橋和巳さんの奥さん)さんに似た、痩せぎすのキツイ表情の30前後の女性。みな展望台のロッジにしゃがんで気持ちよさそうに、吹き上げてくる風に身を任せている。爽〜快。汗で身体に纏わりついていたTシャツがすぐに乾いた。大きなカメラの道具を一式担いだ外国人の男性が一人で登って来た。彼がしばらく休んだところを見計らって、1枚記念撮影をお願いした。一人だとどうしても他力本願にならざるを得ないけれど、旅人はだいたい洋の東西を問わず皆親切だ。
小笠原は一戸建てより都営、村営、民間アパート、官舎が目につく
▼帰る途中、来た道と逆コースへ。「小笠原住宅」と看板が出た立派なアパートが何箇所か見受けられた。道路の真ん中に濃いオレンジ色の花木、ホウオウボク?なのか、ハイビスカスじゃないよね? 植物図鑑を持っていないので不明だが、こういうのに詳しい読書子がいるはずだから、分かったら教えて(sakagamir22@gmail.com)。イタリア映画に出て来そうな光景のサークル交差点が現れた。迷うことなく左にハンドルを取ると宮之浜海岸方向だ。下り坂がずーとつづいている。思わず大きな声で、「ブレーキいっぱい握りしめて、ゆっくり、ゆっくり下って行く🎵」とゆずの鼻歌が出る。人っ子ひとりいない森林の中のを下り切ると海が現れた。「お〜っ‼︎」目の前に広がる白い海岸、その向こうは無人の兄島だ。泳いで渡れる指呼の間。カゴに入れておいた小笠原レモンジュースが、まだ少し残っていたのを飲み干す。
誰もこない海 🎶 への途中
正面は兄島(宮之浜から見る)