小笠原 島便り2017 ⑨島で唯一の床屋さん / 611

朝は野鳥の声で目覚める。いまもこうしていると数々の鳥の囀りが聞こえて来る。目の前のハイビスカスが仮の宿になっているらしく、小笠原島ならではの固有種「メグロ」が隠れていることが多い、とあかりちゃんに話したら、「あれはメジロですよ。メグロは母島です」と諭された。「ここにいて毎朝うるさいのは、シマウグイスとかメジロですね」「へぇ詳しいね」と返すと、「ヒヨドリでも、オガサワラヒヨドリとかイソヒヨドリとかいて、イソヒヨドリはオスがブルーで綺麗なんです」と教えてくれた。あとはハシナガ何とか・・・とか色々あげていたが覚えきれなかった。会話自体が好いよね。 

野鳥の休憩の夏ハイビスカス🌺

▼今日(6月15日)は、魚釣りをやることにした。電動自転車を借りた小笠原観光の裏手が釣具屋さんの「おつかめ屋」で、背が高い若いお兄さんに「釣りらしい釣りは殆どやったことがなく、去年1度連れて行ってもらっただけ」と説明すると、「2600円のセットでいいかな?」と言うから「横浜に帰ってもやりたい」と応えると「では」と入門編セットを作ってくれた。こちらは10倍したので少し後悔。細かい作業に1時間くらいかかると言うので、コーヒーを飲みに港前のハンバーガ屋さんまでプラプラ散歩。はじめて飲んだ小笠原コーヒーは、値段(1000円)の割に、私にはパンチが今一つのように感じた。話の種にはなるから好いか。次回からコーヒー豆とカリタが必要だな。 「お疲れ様」と「亀屋」をかけて「おつかめ屋」だと、ハッハッハ

小笠原コーヒー      実はレーズンアイスも食べた


お店の名前は、「ハートロックカフェ」好い感じだよ

▼ここは、わたせせいぞうさんの『ハートカクテル』か何かに出て来そうな海辺のお店で、油の匂いが漂って来なければ半日いても良さそうな場所だ。1時間ほど溜まった通信を済ませてから店に戻ると釣り道具のセットは、もう出来上がっていた。使い方の説明を受けた後「青灯台の下が良いですよ」と教えられ、真っ直ぐ。今日は風が強く、普段のように凪ではない。沖には「にっぽん丸」が停泊中で、街は海上自衛隊員とにっぽん丸の乗船客で行き来が多い。二見港は水深が浅いため、にっぽん丸は沖に停泊して大きな艀のようなボートで客を陸にあげて行く。老人や街中で物を食べながら歩いているのは、にっぽん丸組だ。若い人も乗っているんだ。 
「にっぽん丸」三好和義さん(写真家)も乗っていたんやね。今朝17日の朝日新聞デジタル版?西之島の噴火の模様を撮影していた

▼結局釣りはうまく行かなかった。テトラポットのような障害物に針が引っかかって、せっかく着けたばかりのウキから下は全部消えてしまった。「おつかめ屋」に戻ると店番はお父さんに代わっていた。親父さんは亀突き漁師で、「多い時は午前中だけで5頭は捕まえるから、島の亀は新鮮だ」と先の息子さんが自慢していた。「また明日来てリベンジしますから」と竿など一式は置いて帰った。昼間来た時、「お昼食べに行くなら竿とか外に置いといて好いですよ。島じゃもっていく人いませんから、ハッハッハ」と息子さんが笑っていたので、全て置いて来た。 そうそうお昼といえば、またリズ( エリザベス)の店「波食波食(パクパク)」に行った。彼女(マキさんというらしい)に会いたかったわけじゃなくて、スタミナ肉野菜炒めをまた食べたくなったからだ。ホント。

冷やし中華とスタミナ肉野菜炒め(島のスーパーでは野菜は、玉葱と大根、キャベツ、人参しか見かけない)

▼時間はタップリある。電動自転車を3時間借りて町の東部を探検する。そう言えばバンガロー長期滞在者のSさんが「島に床屋はないんですよ」と言っていたが、「おつかめ屋」で息子さんとたわいもない話をしているうちに、まぁ私の場合はいつもそうだが、「奥村の方にありますよ」とさも当然のように言うので試しに探してみた。あるある「箕田💈理髪店」だ。折角だからチャレンジした。なかなか気さくなご主人で、「島の人の多くは、自宅で髪を刈る習慣が長くて、そんな店には来てくれないんですよ。母島もあるんですが、あちらは毎日じゃないみたいですね」で、ビフォアーアフター。「変わらねぇじゃねえか〜」の声が父島まで届く。すんません。 しかし島一軒しかない床屋さんで散髪してもらう快感、分かるかなぁ〜分かんねーだろうなぁ。

理髪前

理髪後(シャンプーして整禿料を塗ってくれたので、頭がテカテカしている)

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